こんにちは。国語専門塾 国語ゼミの編集部です!
「夏休みは塾の課題にも取り組んだのに、国語の成績が変わらない」
「英語や数学は勉強することが見える。でも、国語は何を増やせばよいのかわからない」
秋の模試が返ってくると、入試までの時間を意識して、こうした焦りを感じることがあるのではないでしょうか。新しい問題集を買うべきか、過去問をもっと解かせるべきか。迷ったまま、いまの学習を続けているご家庭もあると思います。
そんなときは、まず手元の答案を使って、どこで答えにたどり着けなくなったのかを確かめてみてください。同じ不正解でも、言葉の意味を知らなかった場合と、問いの条件を読み落とした場合では、必要な練習が変わります。
この記事では、秋の模試を振り返り、次の1週間に取り組むことを決める方法をご紹介します。保護者の方がすべての問題を解き直したり、記述を採点したりする必要はありません。お子さんが自分の答案を振り返るための手がかりとして、お使いください。
点数だけでは、次の勉強は決められない
「前回より何点下がったか」の先を見る
模試の点数は気になるものですが、出題内容や難しさは回によって異なります。また、異なる模試では受験者の集団も違うため、偏差値をそのまま並べて学力の変化を判断することはできません。
同じ模試の結果を継続して見ることに加え、答案のどこで失点したかも確認しましょう。
たとえば、漢字での失点は減ったものの、今回は記述で点を落としたとします。合計点が変わっていなくても、漢字の学習には前進が見られます。そこで「国語は何も伸びていない」と捉えてしまうと、続けるべき学習まで見失いかねません。
まずは直近の模試を2〜3回分、問題・答案・解説・成績表をそろえてみてください。手元に1回分しかなければ、そこから始めて構いません。
時間切れと、考えた末の不正解を分ける
答案の空欄を見つけたら、「わからなかった」と一括りにする前に、その問題に取り組む時間があったかを確かめます。
時間切れで読めなかった問題は、解説を見る前に、時間を延ばして取り組んでみましょう。そこで解けるかどうかが、次の練習を考える材料になります。すでに答えを見ている場合は、まだ解いていない同じ形式の問題で確かめてください。
一方、十分に考えて間違えた問題は、どこを読んで、どう判断したのかを振り返ります。選択肢なら最後まで迷った二つ、記述なら書こうとした内容が手がかりになります。
正解した問題でも、本人が「勘で選んだ」と話すものは確認しておきたいところです。逆に、当時の考えを思い出せない場合は、無理に理由を作らず「不明」と残しておけば十分です。
失点を四つの観点から確かめる
答案を振り返るときは、「知識」「本文理解」「設問理解」「答案表現」の四つに目を向けると、何を確認すればよいか整理しやすくなります。
これは、誤答の原因を機械的に判定するための分類ではありません。本人の説明や解説を手がかりに、練習を選ぶための観点です。
四つの観点は、次の練習を選ぶための手がかりです。原因が重なる場合もあります。
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四つの観点と練習の例
| 確認する観点 |
答案や解き方に見られる例 |
試す練習の例 |
| 知識 |
語句の意味や文法事項がわからず、文の意味を取り違えた |
意味を調べ、元の文でどう使われているか確かめる。日を空けて再確認する |
| 本文理解 |
原因と結果を逆に捉えた。筆者の意見と紹介された別の意見を混同した |
根拠になる文を選び、誰の意見か、何が原因かを短く説明する |
| 設問理解 |
理由を聞かれているのに、出来事だけを答えた。指定された条件を落とした |
解く前に、問われている対象・答えの種類・条件を確認する |
| 答案表現 |
必要な内容は説明できるが、書くと主語が抜けたり、内容同士の関係が伝わらなくなった |
必要な内容を箇条書きにし、関係がわかる一文へ組み立てる |
表は横にスクロールできます。
「記述が苦手」の中身を、もう一段具体的にする
たとえば、理由を説明する記述で不正解になったとします。
本人に聞くと、本文のどこが理由に当たるかを説明できない。そうであれば、まず本文の読み取りを確かめる必要があります。
一方、理由は口頭で説明できるのに、答案では大切な内容が抜けている場合は、説明したことを文章にまとめる練習が候補になります。「なぜ」と聞かれていること自体を見落としていたなら、設問の確認から始めたいところです。
同じ「記述で失点した」という結果でも、練習の出発点は違います。問題形式だけで苦手を決めず、答える途中のどこで困ったかを見ることが大切です。
原因が重なる問題は、一つに決めなくてよい
知らない言葉があったために本文を読み違え、結果として答える内容もずれた、ということもあります。その場合は「知識と本文理解」の両方に印を付けて構いません。
解説を読んでも原因がわからないものは、確認したい箇所に付箋を付け、学校や塾の先生へ質問する材料にしましょう。分類を完成させることより、次に確かめることが見える方が大切です。
志望校の問題と照らし、今週の重点を一つ決める
答案を見直すと、直したいところがいくつも出てくるかもしれません。そこで一度に全部を増やすと、学校や塾の課題に加えて負担が大きくなります。
まず選びたいのは、複数の答案で繰り返している誤りと、それに対応する練習です。
たとえば、説明文の選択問題でも、理由を答える記述でも、原因と結果の取り違えが見つかったとします。この場合、今週は「何が原因で、どうなったかを本文から確かめる」を重点にできます。選択問題と記述を、それぞれ別の苦手として抱え込む必要はありません。
ただし、失点回数の多さだけで優先順位を決めるのも十分ではありません。志望校の過去問を見て、どのような文章や設問が出ているかも照らし合わせましょう。出題形式や条件は、学校・年度ごとの実際の問題で確認します。
ここで大切なのは、配点の大きい難問だけに時間を使うことではありません。志望校の問題に取り組むうえで、いま不足している基礎や読み方を見つけることです。難しい記述で止まっていても、その手前の語句の意味や、一文の読み取りに戻る方がよい場合があります。
重点を一つ決めても、漢字や語彙などの継続学習までやめる必要はありません。短時間で続ける知識の学習と、時間を取って取り組む読解の練習を分けて考えると、予定に組み込みやすくなります。
家庭では「失点・気付いたこと・次の練習」を短く残す
振り返りのために、立派なノートを作る必要はありません。問題番号と、気付いたこと、次に取り組むことがわかれば十分です。
次の表は記録の例です。実在の生徒の答案や成績を示したものではありません。
答案を振り返る記録の例
| 失点・解答の状況 |
本人の説明や解説から気付いたこと |
次の練習 |
| 説明文の選択問題で不正解 |
選択肢の前半だけを見て、後半の理由が本文と合うか確認していなかった |
選択肢の前半・後半を、それぞれ本文と照合する |
| 理由を答える記述が不十分 |
出来事は書いたが、その出来事が起きた理由を書いていなかった |
問われている出来事と、その理由を分けてメモしてから書く |
| 最後の問題が空欄 |
時間切れで未着手。内容を理解できるかは不明 |
解説を見る前に取り組み、時間があれば解けるか確かめる |
表は横にスクロールできます。
保護者の方は、すべての原因を判断しようとしなくて大丈夫です。「今回は何を確かめたい?」「先生に聞いておきたい問題はある?」と、本人が学習を整理するきっかけを作ってください。
答案について話すと負担が大きくなる場合は、家庭で詳しく聞き取ろうとせず、問題と答案をそろえるところまでにしてもよいでしょう。
次の1週間は、練習と確認を一組にする
たとえば、「理由を問われたときに、出来事の説明で終わってしまう」ことを重点に選んだ場合は、次のように進められます。
- 週の前半:手元の一問で確かめる。 問われている出来事と、本文に書かれた理由を分けてメモし、答案を組み立てる。
- 週の途中:別の問題で同じ確認をする。 学校や塾の教材から、まだ解いていない理由説明の問題を選び、解答を見ずに取り組む。
- 週の後半:できたことと、残った疑問を確かめる。 問いの対象を正しく捉えられたか、理由に当たる内容を書けたかを解説や先生の確認を通して振り返る。
理由を答える問題に取り組む、1週間の学習例です。学習量は学校や塾の課題に合わせて調整します。
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これは進め方の一例です。一回に扱う量は、文章の長さや学校・塾の課題に合わせて調整してください。普段の宿題の中で同じ観点を意識できれば、教材を追加する必要はありません。
一週間後に見るのは、合計点だけではなく、今回の重点が別の問題でも実行できたかどうかです。できた部分は残し、まだ難しかったところを次の課題にします。同じ誤りが続く場合は、練習量を増やす前に、見立てが合っているかを先生と確認しましょう。
原因がわからない答案は、そのまま相談の材料になる
「解説を読めばわかると言うけれど、別の問題では同じように間違える」
「記述で何が足りないのか、本人も保護者も判断できない」
こうした場合は、解き方を見てもらう機会をつくると、次に確認すべきことを整理しやすくなります。
相談するときは、成績表に加えて、問題文・最初の答案・解説をそろえておくと役立ちます。本文に引いた線や、迷った選択肢も残しておきましょう。書き直した答案があれば、一緒に見せると、どこを直せたかも伝わります。
また、志望校と、学校・塾で使っている教材、現在の学習予定を共有すると、何を追加するかだけでなく、いまの課題の中で何を重点的に取り組むかも相談できます。
国語ゼミの高校受験部では、現在の状況と志望校に合わせて指導内容を個別に設計しています。授業では答えの根拠を言葉にすることを重視し、記述は添削と書き直しまで取り組みます。他塾や学校の課題を考慮して宿題量を調整するため、併塾を検討している方もご相談いただけます。高校受験部のご案内・指導メソッド
無料体験授業では、記述答案の診断と学習相談も行っています。「国語だけ伸びないけれど、どこから見直せばよいかわからない」という方は、無料体験授業・学習相談をご利用ください。
秋の模試から、次の一週間に取り組むことを決めよう
国語の成績が伸び悩んでいるとき、合計点だけを見ていると、何を変えればよいのかが見えにくくなります。答案に戻り、知識・本文理解・設問理解・答案表現のどこで困っていたかを確かめることから始めてみてください。
今週、まず取り組みたいのは、直近の答案から繰り返している誤りを見つけ、次の練習を一つ決めることです。そして、その練習で確認したことを、別の問題でも使えるか試してみましょう。
「もっと国語を頑張る」を、「理由を聞かれたら、何の理由かを確かめてから書く」に変える。そのように、次の問題で行うことを具体的にしていくのが、学習を見直す第一歩です。